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羊さんたちの遊卓

【シナリオ3:敵は人狼屍鬼】

 
 夫の正体は、人狼屍鬼{ワーウルフ}です。
 シナリオ内でいつ判明するかは、実際のセッションの際のPLの情報収集の結果によって変化してくるでしょう。
※GMは望むのであれば夫と妻の役割を変更し、妻が人狼屍鬼と化していることにしても構いません。
※その場合は矛盾が出ない様に他の部分(凶暴化、並外れた怪力の発揮等、人狼の本性を垣間見せる描写)を適宜変更してください。

■手がかり
 GMは下記の情報を直接、または間接的に聞いたPCに〈語り部〉〈祖先の記憶〉〈不屍〉による技能判定を行わせてください。難易度は『2』です。
 成功すれば、『塀の中の狼』の正体が『人狼屍鬼{ワーウルフ}』である、とわかります。
 ルールブックP159の『人狼屍鬼』の項目を参照してPCに説明してください。

 この段階までに、『PL』が既に敵の正体を予測しているかも知れません。
 その場合は予測しているPLの『PC』が判定を行う際、ダイス1〜2個を追加する、等のプラス修正を加えても良いでしょう。
『知らないフリ』をするのは意外にこそばゆく、もどかしいものです。

(1)集落に住む年長者から『壁の中の狼』に噛まれて死んだ者の死体は焼かなければいけない、と聞かされる。
「そうしなければいけないんだ。それが決まりなんだよ」
「でないと恐ろしい事が起きる」

(2)一ヶ月前の襲撃の際、ある家の番犬が噛まれても死なずに生き残った。だが噛まれた傷が元で三日後に死んでしまった。亡骸は火葬にした。
 飼い主に聞けば、犬の症状を詳しく説明してくれます。
 ルールブックP158の屍病の項目を参照して、PCに症状を説明してください。

(3)犬を飼っていた家族は、はっきりと『壁の中の狼』の姿を見てはいない。
 だが、PCと直接話した場合は、話しているうちに『暗闇に燃える赤い目』と『狼が二本足で立って歩いていた』こと、犬の傷口からにおう『墓場の土のような』臭いを思い出す。

(4)『壁の中の狼』に襲われた家の家畜小屋には、柱や壁に爪痕が生々しく残っている。〈動物〉〈足跡探し〉の技能判定に成功したPCは、爪痕を残したのが『普通の狼ではない』と言う印象を受けます。もしかしたら、二本足で立っているのではないか、と。
 成功値が4以上の場合、はっきりと確信します。親指が、他の四本の爪痕と反対側についている。「前足で手のように物をつかんで」いるのです。

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