▼ 5.アメ玉なんかでごまかすな
2011/11/23 2:05 【騎士と魔法使いの話】
「ほらよ」
かぱっと開いた口の中に、カロンと丸いものが放り込まれた。
「ごほうび」
「むぐっ」
うめいた拍子に、もご、と舌の上で『ごほうび』が動く。
甘い。
蜂蜜や砂糖とは違った、材料を念入りに煮詰めて混ぜたまろやかな甘さ。
かすかに混じる果物の酸味がさらに甘さを引き立てる。極上の果実酒にも似た味わいに、思わず声が漏れた。
「あ。美味い」
「そーだろ」
にやにやしてる。ったく、アメ玉なんかでごまかされないからな!(美味いけど)
「フロウ、フロウ」
「何だ?」
口をもごもごさせたまま手招きすると、素直に顔を寄せてきた。妙なとこで可愛いよ、お前って。
何をしようとしているのか。気取られるより先に肩に手を置き、引き寄せて、背中に腕を回して逃げ場を塞ぐ。
青黒いドロドロ万歳、体は滑らかに動いてくれた。欠片ほどの痛みも強張りもない。全く元通りだ。
右手を首の後ろに当て、髪の毛をなで回しながら顔を寄せた。
「てめえっ」
「ごほうび、もらう」
「は?」
きょとんとなった顔を間近で凝視しつつ、唇を重ねた。
「うぐっ」
ころん、とアメ玉を入れてやると、呻いてとっさに押し戻そうとしてきた。すかさず舌を吸い上げる。
「う、う、ううっ」
うろたえてる。可愛いなあ……
がっぷり重ねた口の中、アメ玉を転がし合った。
甘い。
甘い。
さっきよりずっと甘い。
むさぼるほどに舌が絡み、唾液が混じる。夢中になって舐めた。溶けたアメ玉も混じってべとべとだ。
背中を押さえていた手が自然と滑り降り、むっちりと肉付きのいい尻をつかんでいた。
「ん、ふぅーっ」
今更じたばたしたって遅いよ、フロウ。この距離じゃあ逃げられまい。どうする?
むぎゅ、と指に力を入れ、手のひらいっぱいに肉の感触を味わう。
弾力のある尻肉が、指を押し返してくる。
つくづくいい体してやがる。たまんねぇや。
目を細める。
あ、目、閉じた。見られるのが恥ずかしいのか。とにかくこれ幸いと、さっさとベルトを外してやった。こっちはとっくに全裸だ、脱ぐ必要もない
「う?」
眉、ひそめてる。気付いたかな。さっさと脱がせてしまおう。ベルトは外れたが、さすがにズボンずり下ろすのに片手じゃきつい。
頭を抑えていた手を離したら、キスから逃げられた。
「んべ」
「ぷっはあ、ダイン、ダイン、ダインっ!」
胸板に手のひらが当てられ、押し返される。おかしいな。お前の両手、ずっと自由だったはずなのに。何だって今さら慌てるんだ。
「ダインっ!」
「何だ?」
「すっげえ、鼻息当たる!」
そこかよ。じとっと目を半開きにしてにらみつけてやった。
「……口がふさがってるんだから、当たり前だろ?」
「そこまでたぎるか!」
「たぎるね。お前が相手ならいくらでも」
「即答かよ! あ、何脱がしてるかっ」
遅いよ、フロウ。
自由になった両手でさっさと足首までずりおろしてやった。ズボンも下着もまとめて。つるりっとむきだしになった太もも、尻、足の間にちょこんとうずくまってるナニまでじっくり見放題だ。
この辺りは、肌に艶があってむっちり張り詰めている。密着させた俺の体からしたたる水滴が、フロウの肌の上で玉になって、ころころ転がった。
いい尻だ。
せっかくだから、直にもーいっぺん揉んでおくか。うん、ここで揉まないとか言う選択ないよな。
「ええい離せ!」
伸ばされた手を、フロウはぴしゃりと叩いた。
「ったく、所構わず盛りやがって、この阿呆犬は! 油断も隙もありゃしない」
「……って言った」
ダインはうつむいて、ぼそっとつぶやいた。低い声で。
「何?」
「まずは治療、お楽しみはその後って言ったろ?」
「……ああ」
「治療は終わったんだから、次はお楽しみの番だろ。ちがうか?」
「えー……そりゃ、まあ……確かに、店ん中じゃねぇし……」
正直、むらむらしてないと言えば嘘になる。こいつの裸をじっくり見て。さんざんキスされて、なで回されて……
(だからって、一方的にあんあん鳴かされるのは性に合わないんだよ!)
どうせなら、もっとじっくり苛めてやりたい。鞭でぶたれた事なんか、痕も形も残らないくらいにきれいさっぱり、消えちまうくらいに。
誰が飼い主なのか、たっぷり教え込んでやりたい。その若くて逞しい体にも。真っ直ぐな心にも。
ってな事を考えてる隙に……
「うぇっ?」
ぺろっと舐められた。どこをって、半分やる気になってた股間のナニをだ!
「い、いつのまに……ってか何舐めてやがる!」
「ナニ?」
ちょこんと首かしげて、あどけない笑顔で何抜かしやがるかこいつはーっ! ってか、人の見てる前でくわえるな、吸うな、しゃぶるなっ!
「あ、あふ、やめっ、ちょ、ダイン、ダインっ」
「やめない」
ぺちょ……っと粘つく水音が響く。一番敏感な部分を握られたんじゃ、逃げることもできやしない。
じっくり舐めろと教えたのは俺だ。こいつときたら、疑問も持たずに素直に覚えて。自分のされたことをそっくりやり返してくる。
広げた舌で根元から竿を舐めあげて、袋をもみしだく。かと思えば、とがらせた舌先で尿道口をこじあけて……。
「う、うう、く、ふっ、あ、ひゃ、あん、あぁっ」
(嘘だ)
「ふぇ、あ、あん、はぁんっ」
(こんな声、俺じゃない。俺の訳がない)
口に手を当てたが、とてもじゃないが抑え切れない。
ダインが顔をあげた。口の周りをよだれでべたべたにしたまま、拭おうともせずに、にっと笑った。
「可愛いな……」
ぬるぬるになった指が尻肉をかきわけ、ぬちょっと……後ろの穴に触った。
ぱく、ぱくと魚みたいに凝縮と弛緩を繰り返す、物欲しげな肉厚の口に。
「いじってから舐めるか、舐めてからいじるか。どっちがいい?」
「好きにしろっ!」
「…………わかった」
言ってから後悔した。緑色の瞳の奥で、めらっと情欲の炎が燃える。あっと思ったらうつぶせにされていた。とっさに風呂場の壁に手をついて、体を支えた。
がっちりした手が腰に巻き付き、引き寄せられる。ずる……と壁に着いた手が空しく滑り、ダインに向かって尻をつきだす格好にされていた。尻の頬肉に指が食い込み、むちっと左右に広げられる。
指か。舌か。どっちだ?
「んー」
……舌がきた。
「また……鼻息当たってるし……」
返事もしねぇ。はっふはっふと余計に息を荒くしながら、ひだの一枚一枚を丁寧にめくりあげるようにして舐める。
舐める。
舐める。
ちゅぷちゅぷと音を立てて、一心不乱に舐めている。
「く……は……っ。中年オヤジの尻の穴……必死になって、舐めやがってっ、ははっっ、何が楽しいん、だか、んっくぅっ」
返事はない。
代わりに唇がアヌスに吸い付き、ずぞぞぞぞぉおっと吸い上げられる。
「ひぃ、うっ!」
きゅっと締まった穴に、ちゃっかり尖った舌先が潜り込んできた。
「て……めえ……しつこい……ぞっ、はぅっ」
「入れる前に、がっつり舐めてほぐせって、教えたのはお前じゃないか」
どこまでくそ真面目なのか、この騎士さまは!
確かに言った、だが限度がある! 入り口ばかり弄られて、奥が痛いほどきゅうきゅう締まってる。これ以上焦らされたら……。
気が狂いそうだ。
「も、やめっ」
さんざん舐められ、濡れて充血した尻穴が疼いてる。息がかかっただけで、背筋がのけぞりそうなほど。
欲しいのは今、今なんだ。
「これ以上、待たすなっ」
ごくっと、咽を鳴らす音がした。気配なんてもんじゃない。はっきりと音として聞こえた。
「わかった」
ぐい、とまた体をひっくり返される。
「は、は、てっきり、後ろからずぶっと来るかと思ったぜ?」
「それじゃ、顔が見えない」
壁にもたれかかって体を支えた。
あー、ちくしょう、シャツもベストもぐしゃぐしゃだ。お湯だの、汗だの、それ以外にで濡れてる。これからもっと濡れるだろう。
それなのにダインと来たら嬉しそうな顔しやがって、どうしてくれよう、この馬鹿犬は!
「顔が、見たい」
壁に背中がぐいぐい押し付けられる。太ももがなでられ、持ち上げられ………足を広げられた。
「このっ、立ったまま入れる気かっ」
思わず声が裏返った。
「心配するな。支えるから」
さらっと言いやがった。実際、できるから困るんだ。
「馬鹿力……めっ」
次へ→6.待たせるな!
かぱっと開いた口の中に、カロンと丸いものが放り込まれた。
「ごほうび」
「むぐっ」
うめいた拍子に、もご、と舌の上で『ごほうび』が動く。
甘い。
蜂蜜や砂糖とは違った、材料を念入りに煮詰めて混ぜたまろやかな甘さ。
かすかに混じる果物の酸味がさらに甘さを引き立てる。極上の果実酒にも似た味わいに、思わず声が漏れた。
「あ。美味い」
「そーだろ」
にやにやしてる。ったく、アメ玉なんかでごまかされないからな!(美味いけど)
「フロウ、フロウ」
「何だ?」
口をもごもごさせたまま手招きすると、素直に顔を寄せてきた。妙なとこで可愛いよ、お前って。
何をしようとしているのか。気取られるより先に肩に手を置き、引き寄せて、背中に腕を回して逃げ場を塞ぐ。
青黒いドロドロ万歳、体は滑らかに動いてくれた。欠片ほどの痛みも強張りもない。全く元通りだ。
右手を首の後ろに当て、髪の毛をなで回しながら顔を寄せた。
「てめえっ」
「ごほうび、もらう」
「は?」
きょとんとなった顔を間近で凝視しつつ、唇を重ねた。
「うぐっ」
ころん、とアメ玉を入れてやると、呻いてとっさに押し戻そうとしてきた。すかさず舌を吸い上げる。
「う、う、ううっ」
うろたえてる。可愛いなあ……
がっぷり重ねた口の中、アメ玉を転がし合った。
甘い。
甘い。
さっきよりずっと甘い。
むさぼるほどに舌が絡み、唾液が混じる。夢中になって舐めた。溶けたアメ玉も混じってべとべとだ。
背中を押さえていた手が自然と滑り降り、むっちりと肉付きのいい尻をつかんでいた。
「ん、ふぅーっ」
今更じたばたしたって遅いよ、フロウ。この距離じゃあ逃げられまい。どうする?
むぎゅ、と指に力を入れ、手のひらいっぱいに肉の感触を味わう。
弾力のある尻肉が、指を押し返してくる。
つくづくいい体してやがる。たまんねぇや。
目を細める。
あ、目、閉じた。見られるのが恥ずかしいのか。とにかくこれ幸いと、さっさとベルトを外してやった。こっちはとっくに全裸だ、脱ぐ必要もない
「う?」
眉、ひそめてる。気付いたかな。さっさと脱がせてしまおう。ベルトは外れたが、さすがにズボンずり下ろすのに片手じゃきつい。
頭を抑えていた手を離したら、キスから逃げられた。
「んべ」
「ぷっはあ、ダイン、ダイン、ダインっ!」
胸板に手のひらが当てられ、押し返される。おかしいな。お前の両手、ずっと自由だったはずなのに。何だって今さら慌てるんだ。
「ダインっ!」
「何だ?」
「すっげえ、鼻息当たる!」
そこかよ。じとっと目を半開きにしてにらみつけてやった。
「……口がふさがってるんだから、当たり前だろ?」
「そこまでたぎるか!」
「たぎるね。お前が相手ならいくらでも」
「即答かよ! あ、何脱がしてるかっ」
遅いよ、フロウ。
自由になった両手でさっさと足首までずりおろしてやった。ズボンも下着もまとめて。つるりっとむきだしになった太もも、尻、足の間にちょこんとうずくまってるナニまでじっくり見放題だ。
この辺りは、肌に艶があってむっちり張り詰めている。密着させた俺の体からしたたる水滴が、フロウの肌の上で玉になって、ころころ転がった。
いい尻だ。
せっかくだから、直にもーいっぺん揉んでおくか。うん、ここで揉まないとか言う選択ないよな。
「ええい離せ!」
伸ばされた手を、フロウはぴしゃりと叩いた。
「ったく、所構わず盛りやがって、この阿呆犬は! 油断も隙もありゃしない」
「……って言った」
ダインはうつむいて、ぼそっとつぶやいた。低い声で。
「何?」
「まずは治療、お楽しみはその後って言ったろ?」
「……ああ」
「治療は終わったんだから、次はお楽しみの番だろ。ちがうか?」
「えー……そりゃ、まあ……確かに、店ん中じゃねぇし……」
正直、むらむらしてないと言えば嘘になる。こいつの裸をじっくり見て。さんざんキスされて、なで回されて……
(だからって、一方的にあんあん鳴かされるのは性に合わないんだよ!)
どうせなら、もっとじっくり苛めてやりたい。鞭でぶたれた事なんか、痕も形も残らないくらいにきれいさっぱり、消えちまうくらいに。
誰が飼い主なのか、たっぷり教え込んでやりたい。その若くて逞しい体にも。真っ直ぐな心にも。
ってな事を考えてる隙に……
「うぇっ?」
ぺろっと舐められた。どこをって、半分やる気になってた股間のナニをだ!
「い、いつのまに……ってか何舐めてやがる!」
「ナニ?」
ちょこんと首かしげて、あどけない笑顔で何抜かしやがるかこいつはーっ! ってか、人の見てる前でくわえるな、吸うな、しゃぶるなっ!
「あ、あふ、やめっ、ちょ、ダイン、ダインっ」
「やめない」
ぺちょ……っと粘つく水音が響く。一番敏感な部分を握られたんじゃ、逃げることもできやしない。
じっくり舐めろと教えたのは俺だ。こいつときたら、疑問も持たずに素直に覚えて。自分のされたことをそっくりやり返してくる。
広げた舌で根元から竿を舐めあげて、袋をもみしだく。かと思えば、とがらせた舌先で尿道口をこじあけて……。
「う、うう、く、ふっ、あ、ひゃ、あん、あぁっ」
(嘘だ)
「ふぇ、あ、あん、はぁんっ」
(こんな声、俺じゃない。俺の訳がない)
口に手を当てたが、とてもじゃないが抑え切れない。
ダインが顔をあげた。口の周りをよだれでべたべたにしたまま、拭おうともせずに、にっと笑った。
「可愛いな……」
ぬるぬるになった指が尻肉をかきわけ、ぬちょっと……後ろの穴に触った。
ぱく、ぱくと魚みたいに凝縮と弛緩を繰り返す、物欲しげな肉厚の口に。
「いじってから舐めるか、舐めてからいじるか。どっちがいい?」
「好きにしろっ!」
「…………わかった」
言ってから後悔した。緑色の瞳の奥で、めらっと情欲の炎が燃える。あっと思ったらうつぶせにされていた。とっさに風呂場の壁に手をついて、体を支えた。
がっちりした手が腰に巻き付き、引き寄せられる。ずる……と壁に着いた手が空しく滑り、ダインに向かって尻をつきだす格好にされていた。尻の頬肉に指が食い込み、むちっと左右に広げられる。
指か。舌か。どっちだ?
「んー」
……舌がきた。
「また……鼻息当たってるし……」
返事もしねぇ。はっふはっふと余計に息を荒くしながら、ひだの一枚一枚を丁寧にめくりあげるようにして舐める。
舐める。
舐める。
ちゅぷちゅぷと音を立てて、一心不乱に舐めている。
「く……は……っ。中年オヤジの尻の穴……必死になって、舐めやがってっ、ははっっ、何が楽しいん、だか、んっくぅっ」
返事はない。
代わりに唇がアヌスに吸い付き、ずぞぞぞぞぉおっと吸い上げられる。
「ひぃ、うっ!」
きゅっと締まった穴に、ちゃっかり尖った舌先が潜り込んできた。
「て……めえ……しつこい……ぞっ、はぅっ」
「入れる前に、がっつり舐めてほぐせって、教えたのはお前じゃないか」
どこまでくそ真面目なのか、この騎士さまは!
確かに言った、だが限度がある! 入り口ばかり弄られて、奥が痛いほどきゅうきゅう締まってる。これ以上焦らされたら……。
気が狂いそうだ。
「も、やめっ」
さんざん舐められ、濡れて充血した尻穴が疼いてる。息がかかっただけで、背筋がのけぞりそうなほど。
欲しいのは今、今なんだ。
「これ以上、待たすなっ」
ごくっと、咽を鳴らす音がした。気配なんてもんじゃない。はっきりと音として聞こえた。
「わかった」
ぐい、とまた体をひっくり返される。
「は、は、てっきり、後ろからずぶっと来るかと思ったぜ?」
「それじゃ、顔が見えない」
壁にもたれかかって体を支えた。
あー、ちくしょう、シャツもベストもぐしゃぐしゃだ。お湯だの、汗だの、それ以外にで濡れてる。これからもっと濡れるだろう。
それなのにダインと来たら嬉しそうな顔しやがって、どうしてくれよう、この馬鹿犬は!
「顔が、見たい」
壁に背中がぐいぐい押し付けられる。太ももがなでられ、持ち上げられ………足を広げられた。
「このっ、立ったまま入れる気かっ」
思わず声が裏返った。
「心配するな。支えるから」
さらっと言いやがった。実際、できるから困るんだ。
「馬鹿力……めっ」
次へ→6.待たせるな!