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ローゼンベルク家の食卓

【3-13-6】★★★★狂宴1

2008/06/13 3:41 三話十海
 
『お前をねじ伏せてやりたい』
『屈服させて。打ちのめして。徹底的に汚してやりたい……』


「うれしいね。やっと願いがかなう」


 ナイフで服を切り裂きながら体をまさぐる。些細な指の動きにも反応してくる。
 
「驚いたね。抱かれるために生まれたようなカラダじゃないか もしかしてクスリなんざ使うまでもなかったか? んん?」
「あ……く…ぁうっ」

 自由にならない体で身悶えし、執拗に追いかける手から少しでも離れよう、逃げようと抗うが所詮は無駄な努力だ。

 邪魔な衣服を一枚残らず引き裂き、はぎ取る。布がこすれただけで喉が震え、押し殺した悲鳴が漏れる。

「こんな所にも傷跡があるじゃないか。もっと自分を大事にしなきゃダメだぜ、マックス」

 晒けだされた裸身をまずはとっくりと目で犯してやった。
 頑丈な骨格。日常的に体を動かすことで作られたバランスのとれた筋肉。服の外に出ている部分、腕や脚、首筋は日に焼けているが、隠されている部分は……

 生来の白さがそのまま残っていた。

「意外に色が白かったんだなあ。制服着てた時は気がつかなかった」
「見る……なっ」


 顔を背けて、必死で体を隠そうとしてやがる。不思議だな。お前を見ていると、まるで清純な乙女か、貞淑な人妻を辱めているような気分になってくる。
 そそられるね。

 押さえ込んでのしかかり、顔を寄せてゆく。息がかかっただけでもぴくりと震える。

「んっ」

 見られること、触れられることを知っている体だ。普段から磨かれ、隅々まで整えられているのだろう。何もかもあの男……ローゼンベルクのために。

 きりっと爪を立てる。白い肌に赤い筋が刻まれた。

「ぅっ!」

 奴の体が小さく震えた。歯を噛みしめ、声をこらえてやがる……なるほど、今回は耐えたか。だがいつまで我慢できるかな?

 いじり回し、なで回すうちに白い肌は薄紅に染まり、首筋の火傷の跡が赤く浮び上がる。まるで薔薇の花びらだ。
 汗ばんだ肌の上に舌を這わせるとうっすらと口を開き、湿った喘ぎを漏らし始めた。

「……ぁ……」
「そんなに気持ちいいのか、ここが」
「っ!」

 目を閉じて狂った様にかぶりを振る。手首に食い込む手錠が鳴り、ゆるくウェーブのかかった赤い髪が乱れて広がる。
 たまらなくいい眺めだ。緩慢な電流にも似た刺激が背筋を這いのぼり、体の中心を震わせる。体内の熱が昂り、一点に向けて凝り固まって行くのを感じた。

「髪の毛伸ばしたんだな……ああ、きれいだ……」
「何をっ」

 首筋にこぼれ落ちる赤毛を思う存分弄り回し、しゃぶってやった。

「ずっとお前をこうしてやりたかったんだよマックス……」
「うそ……だ……」
「嘘じゃない」

 堅く尖った乳首を口に含み、歯で挟んで引っぱる。歯を食いしばった所で欲情しきったその表情(かお)は隠せやしない。

「足の間で堅くなってるモノはなんだ? ええ?」
「あうっ、よ……せ……あ、あぁっ」
「どれ……ああ、もう滲んでるなあ……この程度でこんなになって、まるで十代のガキだな。ほんとに……いやらしい体だよ」
「う……く…うぅっ」
「欲しくてたまらないんだろ? お望み通りにしてやるぜ。足開けよ、ほら」
「やめろっ……あっ」

 それまでただ一人のために捧げられていた肢体を無理矢理押し開く。

「よせ……フレディ」

 弱々しく首を振り、すがるように見上げてくる。にやりと歯をむき出して笑いかけると、怯えて後じさりしようとした。逃がすものか。足首を掴んで容赦なく引き寄せ、ねじ伏せる。

「や……め……ろ」
「ああ、本当に可愛い奴だよ、お前は。可愛くて……滅茶苦茶にしてやりたくなる」

 ジッパーを引き下げ、堅く張りつめたペニスを取り出した。待ちきれずにあふれた先走りを塗り付け、これみよがしにしごいてから切っ先を押し当ててやった。

「貴様っ」

 ぎりっと唇を噛みしめ、睨みつけてきた。
 この期に及んでいい面構えしてやがる。
 そんなに俺が憎いか? いいさ。遠慮無く憎め。たとえ憎しみでもいい。お前の心に俺を刻めるのなら……本望だ。
 あいつよりも強く、深く。

「ああ……熱いなぁ……お前の中は……もっと熱いんだろうなぁ」
「あ、ぐ、う、あぅっ」

 切っ先を押し当てて充血した入り口をこじ開けると、それまでとは明らかに違う苦痛に顔を歪ませた。そのくせ肝心の部分はひくんと震え、奥へと誘い込むように動いている。

「……いいね。相当に感度が良さそうじゃないか。さぞローゼンベルクに可愛がってもらったんだろうな?」
「ひっ」

 肉のひだをかき分け、めりめりと先端をねじ込ませた。

「たっぷり……楽しませてもらおうか」
「あ……や……だ……」

 恐怖に見開かれたヘーゼルブラウンの瞳を見据えたまま、一気に引き裂いた。
 組み敷かれた虜が喉をそらせ、絶叫する。

(ざまあみやがれ、ローゼンベルク。貴様の男はもう俺のモノだ)

「あ、う、あ、あっ、ひ、やめっ、フレディっ、あ、いやだっ、よせっ、あ、あぁっ」

 屈辱と怒りと悲しみに魂は引き裂かれて打ち震え、その一方でクスリに侵された躯は快楽に応えて火照り、悶え狂う。
 辛いだろうなあ。
 苦しかろうなあ。

 だが、こんなのはまだ序の口だ。容赦無く揺さぶり、突き上げる。


「く、あ、あうっ、あ、ぐっ、ぅうっ」


 流れる涙は恋人への忠義立てか、それともただのよがり泣きか。
 最高に、気分がいい……。

「ああ……マックス、お前は最高……だ……よ……待ってろ……たっぷり……お前の中に……ぶちまけて……や…る」
「いや……だ……」
「逃がすかよ」
「うぁっ……あぁっ」

 勢いをつけて深く抉り込み、欲情の滾りを注ぎ込むと奴の体がびくびくと震え、後ろが締まって絡み付いて来る。
 ああ……やっと俺を抱きしめてくれたな、マックス。

「……してる」
「っ!」

 息をのむ気配が伝わって来る。限界まで引き絞られていた体から力が抜けて行き、ぐったりと崩れ落ちた。

「ずっとお前が欲しかった……やっと……手に入れた……ああ、あったかいな、お前の中は……」
「ぁ……」

 最後の一滴まであまさず注ぎ込み、散々荒れ狂ったモノを乱暴に引き抜いた。
 容赦無く抉られた内壁が縮み上がり、彼は堅く目を閉じたまま小さく身を震わせた。

「も……よせ……フレディ……」
「おやおや、もうギブアップか」

 弱々しく首を横に振った。

「自首……しろ……ルースが……悲しむ」
「っ」

 ぐいっと赤毛をひっつかんで引き起こす。

「まだそんな口が聞けるか? 人の娘のことより自分の身を心配した方がいいぞ、え、マックス」

(歯、食いしばってやがる……気に食わねえ)

 苦痛に歪む顔をのぞき込み、首筋の『薔薇の花びら』に歯を立てた。

「ひっ」

 ぎり、ぎり、と力を入れる。押さえ込んだ体がびくん、びくんと脈動するのが伝わってくる。

「あ……あ……」

 いい声だ。ぞくぞくする。

「あぁっ」

 ぶつり、と歯が薄い皮膚を食い破り、口の中に鉄サビに似た臭いが広がった。にじみ出す熱い液体を舐める。

「ほんとにいやらしい体してやがるぜ。そうか、俺一人じゃ物足りないんだな?」

 ナイフで赤毛を一房切り取った。ああ、本当にきれいな髪の毛だよお前は……。


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