▼ 【3-13-17】★★刻印3
ベッドの中で寄り添い、まどろみながら余韻に浸る。
肩を抱き寄せ、赤い髪を撫でて顔を埋めた。微かに手錠の鎖が鳴り、ぴくり、と抱きすくめた体が震える。
「………レ……オ……ン」
「っ!」
夢うつつにつぶやかれた一つの名前。そこににじみ出る愛しさに体中の血が沸騰し、目の前が赤く染まった。
ベッドから引きずり降ろし、足元に叩き付ける。もうほとんど抵抗はない。
外したベルトで滅茶苦茶に打ち据えた。
「ひっ、あ、や、ああっ」
ぴしり、ぱしりと皮が肌を打つ独特の破裂音が響く。子どものような無防備な悲鳴とともに、真っ赤なミミズ腫れが刻まれて行く。
「あぅっ、ひぃっ、やめっ、うっ、あっ、あっ、やっ、痛っ、痛いっ」
「ああ、痛いだろうさ、痛くしてるんだからな!」
手錠をかけられた両手で頭を覆い、海老のように体を丸めるのを容赦無く打ち続ける。
「お前は、俺だけ見てればいいんだ。俺のことだけ考えろ、他の奴のことは忘れろ!」
「い……や……だ……」
激しくかぶりを振ると、奴は何かにすがるように宙に向けて手を伸ばし、かすれた声を振り絞って叫んだ。
「レオン……レオンっ」
その顔めがけてベルトのバックルを振り下ろした。頬に一筋、赤い傷が走る。
「あぅっ」
「まだ言うかっ」
うずくまる背中をなおも打ち続ける。皮膚が裂け、血が滲み出した。
喉からほとばしる悲鳴が次第に小さく、弱くなって行く。
「いた……い………く…ぁ………ぅ……」
それでもまだ手を止めない。
止まらなかった。
「誰にも渡すもんか……誰にも……誰にも!」
「ぅ…ぅう……」
「ボス……」
「何……だ……邪魔するなと言ったろう!」
「いえ……そろそろ、時間が」
「あぁ?」
したたる汗を拭い、足元を見下ろす。
胎児のように体を丸めて震える虜の背中には、くっきりと己の署名が刻まれている。
そうだ、こいつはもう俺の物なのだ。何を焦ることがある。
「………行こうか、マックス」
うつろな瞳が見上げてくる。ぐいと髪の毛を掴んで引き起こし、キスをした。
「さあ、おでかけの時間だ」
次へ→【3-13-18】決意
肩を抱き寄せ、赤い髪を撫でて顔を埋めた。微かに手錠の鎖が鳴り、ぴくり、と抱きすくめた体が震える。
「………レ……オ……ン」
「っ!」
夢うつつにつぶやかれた一つの名前。そこににじみ出る愛しさに体中の血が沸騰し、目の前が赤く染まった。
ベッドから引きずり降ろし、足元に叩き付ける。もうほとんど抵抗はない。
外したベルトで滅茶苦茶に打ち据えた。
「ひっ、あ、や、ああっ」
ぴしり、ぱしりと皮が肌を打つ独特の破裂音が響く。子どものような無防備な悲鳴とともに、真っ赤なミミズ腫れが刻まれて行く。
「あぅっ、ひぃっ、やめっ、うっ、あっ、あっ、やっ、痛っ、痛いっ」
「ああ、痛いだろうさ、痛くしてるんだからな!」
手錠をかけられた両手で頭を覆い、海老のように体を丸めるのを容赦無く打ち続ける。
「お前は、俺だけ見てればいいんだ。俺のことだけ考えろ、他の奴のことは忘れろ!」
「い……や……だ……」
激しくかぶりを振ると、奴は何かにすがるように宙に向けて手を伸ばし、かすれた声を振り絞って叫んだ。
「レオン……レオンっ」
その顔めがけてベルトのバックルを振り下ろした。頬に一筋、赤い傷が走る。
「あぅっ」
「まだ言うかっ」
うずくまる背中をなおも打ち続ける。皮膚が裂け、血が滲み出した。
喉からほとばしる悲鳴が次第に小さく、弱くなって行く。
「いた……い………く…ぁ………ぅ……」
それでもまだ手を止めない。
止まらなかった。
「誰にも渡すもんか……誰にも……誰にも!」
「ぅ…ぅう……」
「ボス……」
「何……だ……邪魔するなと言ったろう!」
「いえ……そろそろ、時間が」
「あぁ?」
したたる汗を拭い、足元を見下ろす。
胎児のように体を丸めて震える虜の背中には、くっきりと己の署名が刻まれている。
そうだ、こいつはもう俺の物なのだ。何を焦ることがある。
「………行こうか、マックス」
うつろな瞳が見上げてくる。ぐいと髪の毛を掴んで引き起こし、キスをした。
「さあ、おでかけの時間だ」
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