軽く休憩してから、ファンタジー料理へ。
ファンタジー料理 集いし、冒険者。~よくある「アレ」なビュッフェ~
冒険者の酒場っぽい雰囲気で、それっぽい料理を楽しもうと言う体験型の企画。
ニッセンの黒のワンピースは優れもの。近所の洋品店で購入したサーバルちゃん柄のストールを体に巻いただけで「ファンタジーの村人っぽい」服装のでき上がりっ。
風牙さんといそいそと会場の「末広の間」へ。
テーブルの上には既に肉料理が並んでいた。
ぶっといごっついブタの太ももハム
ブタの半身焼き
生ハムの塊
パンてんこ盛り
参加者が集まり、明かりが落とされる。吟遊詩人もしくは楽師の奏でる(っぽい)音楽が流れる中、卓上のランタンの明かりが手元を照し、行き交う人々の影が天井に踊る。手にした紙皿は、光の魔法で木皿と見紛う質感に。薄暗い酒場の中、ひっそりと人々は列を作り、肉とチーズとパンを取りに行く。
パン。みちりして固い。かみしめると顎に利く。
肉。固くってなかなか切れない。脂ですべるすべる。
いっそ使い捨てのビニール手袋でがっちりつかみたかった。
もしくは、レーザーブレードかまえたギャバンさんに来て欲しかった!
ギャバンダイナミックで固いお肉も一刀両断!
……なぞと考えながらごしごしハムを切ってたら、ブタさんとばっちり目が合った。
「こっち見んな」
ぼそっとつぶやいた直後。
そう、私はうっかりしていたのだ。周りはTRPGゲーマーばっかりだった。
暗がりの中、誰かが裏声で言った。
「ボクの体……」
「ひぃいいっ」
「おいしいよ。さあ、食べて」
「ひぎゃああっ」
その場のノリツッコミ半端無い。
でっかくて白くて丸いチーズはナイフで切ってナイフに刺して皿に運ぶ。
お肉はパンチの利いた塩味でした。パンに乗っけて食べると丁度良かった。
チーズは濃厚なのにくさみがなくて食べやすい。中はとろっとしていてやわらかく、いくらでも入る。
宴の半ばで投入されたデザートは、白くてふわふわでとろっとしていて甘かった。これもチーズ。
薄暗い中、とんがった耳の人や、角が生えてたり爪が伸びてたり、しっぽのある人が混じる。ファンタジーっぽい雰囲気が高まる。
とは申せ、テーブルが無いのがつらい。打開策として床に正座して椅子をテーブルがわりに食う。ひたすらチーズと肉とパンを食う。
「こう言うのもあるのか」
ゴローさん入ってます。多分、クロイチゴだと思うんだけど、日本じゃあめったに口にできないフルーツを、生で食べられてラッキーでした。美味かった。
しかし日本人だ。
「白いご飯が欲しくなってきたぞ」
そこに投入される大量のサラダ、迷わず飛びつく。
「野菜おいしいです」
しょりしょりしょり。しょりしょりしょりしょりしょり。大量のたんぱく質にくたびれた胃が、野菜の投入で息を吹き返す。
やがてブタは食い尽くされて、骨むきだしの姿に。
ドワーフっぽい人が巨大な木のジョッキを片手にやってきて、ブタを手づかみでかじる一幕も。
うすあかりゆらゆら
ひとのかげふらふら
心地よい。
となりあった人と笑い語らう。あとはテーブルの下に犬がいれば完璧。
会場を出ると現実の明かりが眩しかった。
この後、風呂に行って、リフレクション見て、9/3のフリー卓のチケットもぎって、寝た。