【TRPGフェスティバル】一日め冒険企画局コン

一日めは前もってイベントの予約をできるシステム「イベントリザーブ」で当選した冒険企画局コンベンションに参加。今年から事前にどのシステムの卓に入るかが決まるシステムになっていた。これはとても助かる。どのルールブックを持ってくればいいかわかるから。

ヤンキー&ヨグ=ソトースに参加しました。

タイトルを見てもおわかりいただけるように、プレイヤーはグッドなヤンキー(「やれやれだぜ」って言いながら雨の中子犬を拾ったり、重たい荷物を抱えてこまっているおばあちゃんを助ける系の)になって、異世界(エルフやドワーフが住んでいて現代日本の文明がほどよく混ぜ込まれてるファンタジーな世界)に召喚されて、ケツモチ邪神の手下になったバッドヤンキーやその他もろもろの怪物をぶっ飛ばすゲームです。
SANチェックなど無用。ヤンキーの精神力は邪神など恐れない!
「ざっけんなコラァ!」
「邪神上等夜露死苦!」
「喧嘩上等夜露死苦!」
シンプルですね!

GMはデザイナーの平野累次さん。
卓に座った四人で自分の分身となるグッドヤンキーを作る。
トレードマークはリーゼントと長ラン、中の人もコスプレしていたバンカラ番長桜山雄大。プレイヤーは、らてぃすさん。
ほめられたいツッパリ菊地メーソン。かつてドッジボールの全国大会で優勝した男。プレイヤーはすーさん。
ばあちゃんの駄菓子屋を守るのに命をかける男、後にお花を愛する男でもあることが判明するツッパリ東山連。プレイヤーはMarryさん。
そして薩摩武士の子孫なオールドヤンキー川畑愛。
つまり私。

作った当初は背の高いキリっとした姉御だったはずがプレイが進む間にどんどん縮んでしまいにゃ154cmぐらいになっていた。ファッションの革ジャンもすっかりぶかぶか。
泣きながら「ちぇすとぉーっ!」と殴る駄々っ子ロリヤンキーに変質を遂げていた(よくある)

今回は夜のセッションの間に食事時間が入るためキャラクターができあがったところで一旦休憩、卓の参加者全員で食事に向かう。バイキング形式。一糸乱れぬ動きで目的の食べ物を確保してゆく訓練されたゲーマーの群れ。
「天ぷら揚げたてですよ」「肉が補給されました」「マグロが補給されました」
すみやかに伝達される情報。
大野屋のスタッフのみなさんもあたたかい目で見守ってくれている。
使用ずみのお皿を下げる時に、リーゼントに長ランのコスプレをしていたらてぃすさんにみなさん問いかける。「それ、地毛ですか?」「これはヅラです」
「みなさんはこれから何のゲームをなさるんですか?」
「私たちは良いヤンキーになって悪いヤンキーと邪神をぶっとばすゲームをします」
「……え?」
ぽかーんと呆気にとられておられました。
うん、そうなるよね!

新鮮な海の幸、おいしいご飯、そしておかわり自由なアイスクリーム。人類の夢を凝縮した夕食の後、グッドヤンキーどもは異世界ガイヤンキーに召喚された夜露死苦!
この「夜露死苦」と言うのは召喚呪文である。魔方陣にもちゃんと書かれている。
どう言う訳かガイヤンキーで異世界から勇者を召喚すると地球からヤンキーが来るのである。そして邪神に立ち向かえるのはヤンキーだけなのである。
すなわち、異世界ガイヤンキーでは、ヤンキー=勇者なのだ!

ルールブックにもそう書かれている。

異世界に召喚されたヤンキー四人。その前にたちはだかる邪神に魅入られたバッドヤンキー。しかし彼はかつてPCたちにアニキと慕われた男だった。
「アニキ、目を覚ましてくれよ!」
一体彼に何が起きたのか?

さんざん不良っぽい暑苦しいプレイで盛り上げてから、うろつきフェイズ開始。
しかしここでちょーっとばかしヤバい問題が発生する。四人のうち三人が同じ場所に移動、残る一人はバッドヤンキーと鉢合わせて病院送りに。(私だ)
そのかわりバッドヤンキーの能力値が明らかにされ、ケツモチ邪神が判明した。

うろつきフェイズ2サイクル目でも移動先が被り、PC相互の友情は上がるが一向にテンションが上がらず、ナワバリも増えないままにうろつきフェイズ終了。
「ヤバいな」
「マジヤバいな」
一見語彙力が低下しているように見えるがヤンキーにとっては日常会話である。
実際ヤバい。襲撃フェイズの阻止に失敗し、夢見るNPCの心が折れてしまった!
「絶望」の中始まる決闘フェイズ。
とくに解説しないで進めているが何となく字面を見るだけでわかる。
それがヤンキー。

テンションが上がらないと、PCは不利だ。圧倒的に不利なのだ。
攻撃力は上がらず、武器も使えず素手で殴るしかない。邪神の加護を受けて兵隊をひきつれたバッドヤンキーに一方的に殴られる。しかし殴られればテンションも上がる。
全員が怒りMAXに上がった時には満身創痍。しかも「変調」が飛んできてもう大変なことに。
ダメージと 変調の影響でHPが削られて0に→熱血判定でHP1で踏みとどまる→バッドヤンキーが踏みつける→またHPが0になって熱血判定 恐怖のコンボにはめられる。
「後は頼んだ」
「メーソン!」
「すまねぇ、俺はここまでだ」
「雄大ーっ!」
一人、また一人とPCが倒れて行く。残ったのは連と愛の二人、PLは半泣き状態でダイスを振る。
「ヤンキーネバークライ!」
「ヤンキーネバーギブアップ!」
それでもバッドヤンキーは倒れても倒れても起き上がる。邪神の加護があるから。
一方でPCは熱血判定に失敗したらもう立ち上がれない。ヤンキースキルのおかげで二回振り直しができるのが最後の命綱。圧倒的不利。もう祈るしかない。
「ヤンキーネバークライ! ネリチャギ!」
「ヤンキーネバーギブアップ! 空き缶投げます!」

『二人とも三十回ぐらい連続で熱血判定に成功してましたね』とはGMのおことば。
ついにバッドヤンキーの邪神の加護が、つきた!
「ぐふっ、いいパンチだ。強くなったな」
「この拳は、あたし1人の拳じゃない。雄大の、メーソンの、連の……あたしたちの拳だーっ!」

ロリヤンキーの一撃で倒れるバッドヤンキー。
GMが。PLが。卓にいた全員がつぶやいた。
「まさか勝てるとは思わんかった」

しかしまだ決着はついていない。ケツモチ邪神が登場し、いよいよ最後の決戦が始まる。四人は拳を握り立ち上がる。
「邪神がなんぼのもんじゃ、オラぁ!」
「ヤンキーなめんなよ、ゴルァ!」

このヤンキー&ヨグ=ソトース、このようにバッドヤンキー戦でえらい手間を食う。その後に邪神と戦うのだがうれしいことに、対邪神戦はPCが一方的にダメージを算出し、その合計値で邪神を追い返せるかどうかが決まるシステムになっている。
戦闘でつかれきった頭がしゃっきり切り替わり、中だるみしない。とってもエモいシステム。四人全員、気合いをこめてダイスを振って力を結集した結果、ケツモチ邪神はガイヤンキーから追い払われた!
異世界に平和が戻る。
何度踏みつけられたろう。何度立ち上がっただろう。
朝日を浴びてすがすがしく胸をはるグッドヤンキーたちの背中には、バッドヤンキーの靴跡がくっきりと押されていた。

なお、卓をごいっしょしたらてぃすさんから、おみやげでヤンキー&ヨグ=ソトースのリプレイ本をいただきました。欲しかった本なのですっごくうれしかったですありがとう!

 

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