▼ 3.触りたいのはここ
2011/11/28 1:28 【騎士と魔法使いの話】
有言実行。
すっぽんと下着を足首から引っこ抜いてやった。上は……どーすっかな。きれいに全裸に剥くか、前だけ開けとくか。迷った揚げ句、結局ボタンだけ外して前を開いた。
適度に脂肪ののった胸。さんざん服の上からなで回した後だ。布にこすれて乳首がぷっちり立っていた。そこを触るとどれだけいい声が出るか。
どれだけ触り心地がいいか、知っている。だが今、触りたいのは……。
「こっちだ」
「おいっ」
くるっとフロウの体ひっくり返して、テーブルを支えにうつ伏せにした。
目の前にさらされた、むっちり張り詰めた尻に手を当てて、思う存分揉んだ。手のひらいっぱいに広がる弾力を味わった。
肌と肌が密着して、しっとり吸い付いて行く。
「あっ、こら、どこ、触ってっ、ん、んんっ」
「暴れるなって」
(フロウが欲しい)
頭ん中から余計なことがごっそり抜け落ちて、それだけになる。
(フロウと、やりたい)
(やりたい)
自分のベルトを緩めて、紐をほどいて、さっさと脱ぎ捨てる。べたべたした股間が空気に触れて、ひんやりした。
大急ぎでむちむちした尻を抱え込み、べとっと密着させる。
「うあっ」
「おー、あったけぇ」
「………当たってるぞ、ダイン」
「当ててんだよ」
「さっき一発抜いたってのに、何、もう、おっ立ててやがるかこいつはっ!」
「若いからな」
「!!!!!っ」
ごそっと前に回した手でまさぐると、熱く濡れた塊が指に触れた。半分起ちかけてる。
「まだまだお前も若いじゃないか」
「こ、このっ、離せ!」
にゅるり、と軽く扱いただけで咽をそらせて喘いでる。
「お前、さっきイくときずーっと口、押さえてたよな? あーやってイくのがお気に入りなのか? そんなに口、塞いで欲しかったのか?」
「ち、ちがっ」
左手でフロウの口を塞いでやった。鼻まで塞がないように。息がつまらないように注意して。
「んぐっ、うううっ」
「ごめんな、気がつかなくって」
前を弄ってぬるぬるになった右手で尻の頬肉を開き、さっきくっつけた俺の精液をずりずりとすり込んで行く。
「う、ひうっ」
穴の入り口に塗りこめて、くりくりいじくっていると、堅く締まっていた肉厚のひだがほぐれてきた。ぽってりと柔らかく厚みを増して、ぬちぬちと指に吸い付いてくる。
「力、抜けよ」
つぷ……と指を一本沈めた。くぐもった悲鳴が押さえた掌を震わせる。
そのまま弄り続けた。後ろの穴が指の動きに合わせてねっちりと、誘うように蠢くのを確かめながら。誘われるまま、導かれるまま、少しずつ、奥へ、奥へとねじこんで、壁にあてがい、ぐいと広げる。
「んっくぅっ!」
微妙なバランスだ。俺の方が腕力は強いが、今はこれでも加減してる。全力で暴れればフロウだって簡単に抜け出せるはずなのに。弄るたびにぴくんぴくん震えはするが、手の中から逃げようとしない。
つまり、気に入ってるってことなんだ。
「お」
「う、ううっ!」
「いいね。前もしっかり堅くなって来たな」
「う、う、うーっ!」
口を押さえる指を動かし、顎を撫でる。ざりっとヒゲが当たった。
くすぐったい。
「だいぶ解れてきたな。このまま入れてもいいか?」
「んーんーんーっ」
「だめか? 犬の交尾ってのはこうやるもんだろ?」
「んんっ、んんんんっ」
必死で左右に首を振ってる。嫌なのかな。
「どうした? ってっ!」
軽く指を噛まれ、仕方なく手を離す。
「ダ……イ……ン……」
「ん、苦しかったか。すまん」
「ちが……そ……じゃない……」
肩越しに振り返ってきた。すっかり潤んだ瞳で。
「後ろは……や……だ」
困ったように眉を寄せ、拗ねた顔してる。つきゅんっと胸の奥が締めつけられた。
「顔、が、見え……ない」
「わかった」
つっぷんっと指を引き抜いた。ちょっと慌て過ぎたか。
「っくぅっ、へ、変なとこ、こするんじゃねえっ」
「……すまん」
もう一度、くるっとフロウの体をひっくり返して、正面から抱き合った。
「これでいいか?」
「……ああ」
むっちりした腕が背中に回され、しがみついてくる。
得たりとばかりに押し倒した。テーブルの上に、仰向けに。
「待て、待て、ちょっと待てこらーっ」
「待てない」
「せめてベッドに………っ!」
「無理」
股間の『息子』はやる気満々だ。膨れ上ってずっくんずっくん疼いてやがる。この状態で歩けって方が無理だ。
「いっ、あっ!」
ひくつく尻穴にあてがい、一気に貫いた。
「く、うぅ……っ!」
「んんぅ。すげえ締めつけ……」
押し寄せてくる肉ひだを強引にかき分け、奥までねじ込んで、ごつっと天井に向けて突き上げる。
「あがっ」
「顔見えてる方が、反応いいな、お前」
「っか、や、ろっ」
「動くぞ。しっかり掴まってろ……落ちないように」
「あっ、あっ、あっ、あっ!」
ぎし、ぎ、ぎ……テーブルがきしむ。
いつも飯食ったり、お茶飲んでる場所だ。
とんでもない事やらかしてる、それがまた刺激になって、気分がいいから始末に負えない。
これでも少しは加減してるんだ。いっぺん出した後だし……。
できるだけ、ゆっくり動いて。じわじわと奥に進める。四方八方から押し寄せる肉のしなやかさを。熱さを味わった。
力任せにぐっちゃぐっちゃにかき回すのではなく、重なったまま、ぐい、ぐいと圧迫する。
「い、ひぃ、うう、あ、んくぅ、あ、ひ、あ、あぁっ」
それなのに何でこいつ、こんなに、いい声上げてるんだ?
「お、ごっ、お、く、痺れて、すごっ、ん、おうっ」
ああ。
ゆっくり引いて、じわっと押し込む。
どぉ……ん、どぉ………んっと緩やかに奥を叩く、この感じが、いいんだな。
「ふ、あっ」
フロウの声に誘われて、覚えた動きを繰り返す。たまに、息を吐いたり、顔をのぞきこむ拍子に、微妙に揺れが変わるのか。声の調子が変化して、合間にこっちを見上げてくる。
「は……あっ、ダイン……」
「今さらベッドに行く、なんてのは、無しだぜ?」
「ったりめぇだ」
言うなり、奴は足を持ち上げ、腰に回してしがみついてきた。
「んんっ」
熱を帯びた、むっちりした体がしがみついてくる。その瞬間、ぱっちんと頭の中で何かが弾けた。
「うっ、おっ、んっ、おうっ、ふっ、はっ」
バカみたいに声を上げ、夢中になってがっつんがっつん腰を振っていた。人間らしく正面から抱き合ってるのに、やってることは盛りのついた犬とおんなじだ。ズボンずりさげて尻むき出しにして、フロウにしがみついて。
奴の足の間で鼻息荒くして、夢中になってかくかく腰を揺すってる。
今の俺、最高に情けない。みっともない。
だけど気持ちいい。
止まらない。
「あ、あ、あっ、んぅ、ん、く、も、出る……っ」
「んっ、あっ、ダインっ」
最高に、気持ちいい。
がつっと腰を打ち込み、さらにぐいぐいと押し込み、持ち上げる。
フロウが咽を反らしたまんま、一段と高い声で鳴いた。
「おうっ」
締めつけてくる……
足の間に心臓が降りてきたみたいに、すさまじい鼓動を感じた。
すごい勢いで押し寄せてくる、ぬるぬるした肉の壁に締められて、絞られて。フロウの中の『俺』が膨れ上り、また可愛い声が上がる。ぽろぽろ涙までこぼしてやがる、ああ可愛いな。
可愛いな。
やらしいな。
「フロウ……やらしい……エロい……フロウ。フロウっ、んっ、んっ、んっ、おぉうっ」
達した瞬間の自分の声が、生々しく耳に入り込む。脳みそを抉る。吐き出す息が獣臭い。自分の中からあふれる、濡れた犬みたいなにおいにむせ返る。
だが、ペニスの先端から飛び出した精は、さっきと違って今度は受け止められていた。脈打ち、痛いほど締めつけてくるあったかい体に。生きてる体に。
「はぁ………」
「んっくうっ」
どっくんっと大きくフロウの『穴』がうねり、絞られて……また放っていた。
(こんなに残ってたんだ)
「う……あぁ……」
突き抜けた解放感の中を漂いながら、ぼんやりと思った。
っかしいな。今度はきっちりフロウの中に出してるはずなのに、何で俺の腹、濡れてるんだろう?
「あー……」
これ、俺のじゃない。フロウだ。
「……まさか、イっちまったのかお前。全然触ってないのに」
「るっせえっ」
はーはー息を吐きながら、涙目でにらんでくる。
そっぽを向いたつもりかも知れないけどな、フロウ? 頬ががら空きなんだよ。
大きな音を立ててキスしてやった。ついでにぺろりと舐める。
「おうっ?」
「……こっちまで飛んでたぞ」
「なっ」
「元気だな」
フロウは歯を食いしばって、俺を見て………
「ちくしょう、ばか犬、ばか犬、お前のせいだーっ」
両手の拳を握って、ぽかぽかと人の胸板を殴りつけてきた。
全然痛くない。
(かわいいな)
(かわいいな)
「ん……」
すっかりくしゃくしゃになった髪の毛を撫でて額にキスしてやった。
ふるっと震えてしがみついてきた。
うん。やっぱり顔見えた方が、いい。
次へ→4.ちょっぴり反省
すっぽんと下着を足首から引っこ抜いてやった。上は……どーすっかな。きれいに全裸に剥くか、前だけ開けとくか。迷った揚げ句、結局ボタンだけ外して前を開いた。
適度に脂肪ののった胸。さんざん服の上からなで回した後だ。布にこすれて乳首がぷっちり立っていた。そこを触るとどれだけいい声が出るか。
どれだけ触り心地がいいか、知っている。だが今、触りたいのは……。
「こっちだ」
「おいっ」
くるっとフロウの体ひっくり返して、テーブルを支えにうつ伏せにした。
目の前にさらされた、むっちり張り詰めた尻に手を当てて、思う存分揉んだ。手のひらいっぱいに広がる弾力を味わった。
肌と肌が密着して、しっとり吸い付いて行く。
「あっ、こら、どこ、触ってっ、ん、んんっ」
「暴れるなって」
(フロウが欲しい)
頭ん中から余計なことがごっそり抜け落ちて、それだけになる。
(フロウと、やりたい)
(やりたい)
自分のベルトを緩めて、紐をほどいて、さっさと脱ぎ捨てる。べたべたした股間が空気に触れて、ひんやりした。
大急ぎでむちむちした尻を抱え込み、べとっと密着させる。
「うあっ」
「おー、あったけぇ」
「………当たってるぞ、ダイン」
「当ててんだよ」
「さっき一発抜いたってのに、何、もう、おっ立ててやがるかこいつはっ!」
「若いからな」
「!!!!!っ」
ごそっと前に回した手でまさぐると、熱く濡れた塊が指に触れた。半分起ちかけてる。
「まだまだお前も若いじゃないか」
「こ、このっ、離せ!」
にゅるり、と軽く扱いただけで咽をそらせて喘いでる。
「お前、さっきイくときずーっと口、押さえてたよな? あーやってイくのがお気に入りなのか? そんなに口、塞いで欲しかったのか?」
「ち、ちがっ」
左手でフロウの口を塞いでやった。鼻まで塞がないように。息がつまらないように注意して。
「んぐっ、うううっ」
「ごめんな、気がつかなくって」
前を弄ってぬるぬるになった右手で尻の頬肉を開き、さっきくっつけた俺の精液をずりずりとすり込んで行く。
「う、ひうっ」
穴の入り口に塗りこめて、くりくりいじくっていると、堅く締まっていた肉厚のひだがほぐれてきた。ぽってりと柔らかく厚みを増して、ぬちぬちと指に吸い付いてくる。
「力、抜けよ」
つぷ……と指を一本沈めた。くぐもった悲鳴が押さえた掌を震わせる。
そのまま弄り続けた。後ろの穴が指の動きに合わせてねっちりと、誘うように蠢くのを確かめながら。誘われるまま、導かれるまま、少しずつ、奥へ、奥へとねじこんで、壁にあてがい、ぐいと広げる。
「んっくぅっ!」
微妙なバランスだ。俺の方が腕力は強いが、今はこれでも加減してる。全力で暴れればフロウだって簡単に抜け出せるはずなのに。弄るたびにぴくんぴくん震えはするが、手の中から逃げようとしない。
つまり、気に入ってるってことなんだ。
「お」
「う、ううっ!」
「いいね。前もしっかり堅くなって来たな」
「う、う、うーっ!」
口を押さえる指を動かし、顎を撫でる。ざりっとヒゲが当たった。
くすぐったい。
「だいぶ解れてきたな。このまま入れてもいいか?」
「んーんーんーっ」
「だめか? 犬の交尾ってのはこうやるもんだろ?」
「んんっ、んんんんっ」
必死で左右に首を振ってる。嫌なのかな。
「どうした? ってっ!」
軽く指を噛まれ、仕方なく手を離す。
「ダ……イ……ン……」
「ん、苦しかったか。すまん」
「ちが……そ……じゃない……」
肩越しに振り返ってきた。すっかり潤んだ瞳で。
「後ろは……や……だ」
困ったように眉を寄せ、拗ねた顔してる。つきゅんっと胸の奥が締めつけられた。
「顔、が、見え……ない」
「わかった」
つっぷんっと指を引き抜いた。ちょっと慌て過ぎたか。
「っくぅっ、へ、変なとこ、こするんじゃねえっ」
「……すまん」
もう一度、くるっとフロウの体をひっくり返して、正面から抱き合った。
「これでいいか?」
「……ああ」
むっちりした腕が背中に回され、しがみついてくる。
得たりとばかりに押し倒した。テーブルの上に、仰向けに。
「待て、待て、ちょっと待てこらーっ」
「待てない」
「せめてベッドに………っ!」
「無理」
股間の『息子』はやる気満々だ。膨れ上ってずっくんずっくん疼いてやがる。この状態で歩けって方が無理だ。
「いっ、あっ!」
ひくつく尻穴にあてがい、一気に貫いた。
「く、うぅ……っ!」
「んんぅ。すげえ締めつけ……」
押し寄せてくる肉ひだを強引にかき分け、奥までねじ込んで、ごつっと天井に向けて突き上げる。
「あがっ」
「顔見えてる方が、反応いいな、お前」
「っか、や、ろっ」
「動くぞ。しっかり掴まってろ……落ちないように」
「あっ、あっ、あっ、あっ!」
ぎし、ぎ、ぎ……テーブルがきしむ。
いつも飯食ったり、お茶飲んでる場所だ。
とんでもない事やらかしてる、それがまた刺激になって、気分がいいから始末に負えない。
これでも少しは加減してるんだ。いっぺん出した後だし……。
できるだけ、ゆっくり動いて。じわじわと奥に進める。四方八方から押し寄せる肉のしなやかさを。熱さを味わった。
力任せにぐっちゃぐっちゃにかき回すのではなく、重なったまま、ぐい、ぐいと圧迫する。
「い、ひぃ、うう、あ、んくぅ、あ、ひ、あ、あぁっ」
それなのに何でこいつ、こんなに、いい声上げてるんだ?
「お、ごっ、お、く、痺れて、すごっ、ん、おうっ」
ああ。
ゆっくり引いて、じわっと押し込む。
どぉ……ん、どぉ………んっと緩やかに奥を叩く、この感じが、いいんだな。
「ふ、あっ」
フロウの声に誘われて、覚えた動きを繰り返す。たまに、息を吐いたり、顔をのぞきこむ拍子に、微妙に揺れが変わるのか。声の調子が変化して、合間にこっちを見上げてくる。
「は……あっ、ダイン……」
「今さらベッドに行く、なんてのは、無しだぜ?」
「ったりめぇだ」
言うなり、奴は足を持ち上げ、腰に回してしがみついてきた。
「んんっ」
熱を帯びた、むっちりした体がしがみついてくる。その瞬間、ぱっちんと頭の中で何かが弾けた。
「うっ、おっ、んっ、おうっ、ふっ、はっ」
バカみたいに声を上げ、夢中になってがっつんがっつん腰を振っていた。人間らしく正面から抱き合ってるのに、やってることは盛りのついた犬とおんなじだ。ズボンずりさげて尻むき出しにして、フロウにしがみついて。
奴の足の間で鼻息荒くして、夢中になってかくかく腰を揺すってる。
今の俺、最高に情けない。みっともない。
だけど気持ちいい。
止まらない。
「あ、あ、あっ、んぅ、ん、く、も、出る……っ」
「んっ、あっ、ダインっ」
最高に、気持ちいい。
がつっと腰を打ち込み、さらにぐいぐいと押し込み、持ち上げる。
フロウが咽を反らしたまんま、一段と高い声で鳴いた。
「おうっ」
締めつけてくる……
足の間に心臓が降りてきたみたいに、すさまじい鼓動を感じた。
すごい勢いで押し寄せてくる、ぬるぬるした肉の壁に締められて、絞られて。フロウの中の『俺』が膨れ上り、また可愛い声が上がる。ぽろぽろ涙までこぼしてやがる、ああ可愛いな。
可愛いな。
やらしいな。
「フロウ……やらしい……エロい……フロウ。フロウっ、んっ、んっ、んっ、おぉうっ」
達した瞬間の自分の声が、生々しく耳に入り込む。脳みそを抉る。吐き出す息が獣臭い。自分の中からあふれる、濡れた犬みたいなにおいにむせ返る。
だが、ペニスの先端から飛び出した精は、さっきと違って今度は受け止められていた。脈打ち、痛いほど締めつけてくるあったかい体に。生きてる体に。
「はぁ………」
「んっくうっ」
どっくんっと大きくフロウの『穴』がうねり、絞られて……また放っていた。
(こんなに残ってたんだ)
「う……あぁ……」
突き抜けた解放感の中を漂いながら、ぼんやりと思った。
っかしいな。今度はきっちりフロウの中に出してるはずなのに、何で俺の腹、濡れてるんだろう?
「あー……」
これ、俺のじゃない。フロウだ。
「……まさか、イっちまったのかお前。全然触ってないのに」
「るっせえっ」
はーはー息を吐きながら、涙目でにらんでくる。
そっぽを向いたつもりかも知れないけどな、フロウ? 頬ががら空きなんだよ。
大きな音を立ててキスしてやった。ついでにぺろりと舐める。
「おうっ?」
「……こっちまで飛んでたぞ」
「なっ」
「元気だな」
フロウは歯を食いしばって、俺を見て………
「ちくしょう、ばか犬、ばか犬、お前のせいだーっ」
両手の拳を握って、ぽかぽかと人の胸板を殴りつけてきた。
全然痛くない。
(かわいいな)
(かわいいな)
「ん……」
すっかりくしゃくしゃになった髪の毛を撫でて額にキスしてやった。
ふるっと震えてしがみついてきた。
うん。やっぱり顔見えた方が、いい。
次へ→4.ちょっぴり反省