▼ 【side1-3】そして、退院の日
「……ただ今」
「お帰り」
そんな訳で、ディフが退院したとき。
「今から病院にいくところだったんだが……」
「……待ちきれなかった」
「しょうがないな……先に家に戻っててくれ。気をつけて。荷物は貰おうか?」
「大丈夫、自分で運ぶよ。でも、ありがとな、レオン」
ライオンとクマ、新旧2体のぬいぐるみが一緒になって帰還していたのだった。
クマは鞄の中に。白いライオンは……しっかりと腕に抱えられて。
長い赤毛をなびかせて、ライオンのぬいぐるみを抱えて悠々と歩くディフの姿を、道行く人がけっこう注目していたりしたのだが……。
当人はまったく気にしていないし。
レオンももちろん、気にするはずがなく。
「しょうがないなあ……」
ハンドルを握りながら、くすくすと笑っていたのだった。
(了)
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「お帰り」
そんな訳で、ディフが退院したとき。
「今から病院にいくところだったんだが……」
「……待ちきれなかった」
「しょうがないな……先に家に戻っててくれ。気をつけて。荷物は貰おうか?」
「大丈夫、自分で運ぶよ。でも、ありがとな、レオン」
ライオンとクマ、新旧2体のぬいぐるみが一緒になって帰還していたのだった。
クマは鞄の中に。白いライオンは……しっかりと腕に抱えられて。
長い赤毛をなびかせて、ライオンのぬいぐるみを抱えて悠々と歩くディフの姿を、道行く人がけっこう注目していたりしたのだが……。
当人はまったく気にしていないし。
レオンももちろん、気にするはずがなく。
「しょうがないなあ……」
ハンドルを握りながら、くすくすと笑っていたのだった。
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