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ローゼンベルク家の食卓

【ちょっとした後日談】

2008/03/11 4:43 一話十海
 後日。双子(主にシエン)からディフが撃たれたとき、実は念動力で弾を外そうとしたのだがそらし切れず、当たってしまったのだ聞かされる。


「つまりテレキネシスってひとくちに言うけどそんな便利じゃなくて」
「うんうん」
「弾の推進力というか貫通力を止められるほど強力な力なんてないから、この弾の側面の…ここにちょっと触ってやると、ほんのちょっと向きがかわるだろ。まぁ銃口をぶらすほうが楽なんだけど。あんなハイスピードのものより」
「確かに変わるな……本気で危なかったんだ、俺」
「モノを動かすのも…全体をつかんで押してるわけじゃなくて、こう…指いっぽんで押すとするとどこに力入れる?みたいな」
「こんな感じか」

 ヒウェルがテーブルの表面に立てたコインを指でぴん、とはじいてくるくると回す。
 シエンがうなずく。

「普段そんなにちゃんと考えてるわけじゃないけどね。イメージはそんなかんじ。だいたいそういう細かいことはオティアのが得意だし」
「そうなのか?」
「ケガなおすのはシエンのが得意だ」
「それじゃあのとき、ディフに撃ち込まれた弾そらせたのは…どっちだ?」
「それはオティア。だって俺見えてなかったもん」
「バラすな…」
「……ありがとう…命の恩人だ」

(キッドナップ×キンダーハイム/了)

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